左官と塗装の違い

こんにちは。埼玉県羽生市を拠点に内装・外装左官を手掛けている高橋左官工業です。


建物をより綺麗にするため必要な仕上げには様々な方法がありますが、その様々な方法の中でよく勘違いされてしまうのが"左官"と"塗装"です。"左官"と"塗装"どちらとも壁を塗るということに違いはありませんが、作業内容は全くの別物です。

なので、ここでは、"左官"と"塗装"の違いについて説明していきます。

⚫左官工事

⚫左官材料

⚫塗装工事

⚫塗装種類

⚫左官工事のメリット


⚫左官工事

まず、左官工事は土、モルタル、プラスター、漆喰など様々な壁材を、"コテ"という左官職人にとっての必須アイテムを使って塗っていく工事です。職人さんは慣れた手つきで簡単そうに作業していくので単純で簡単そうにも見えますが習得するにはたくさんの年月がかかります。

左官工事の工程は、まず下地処理、下地を塗って下地を整えてから中塗を重ねて乾燥させていきます。乾燥させてから上塗りで壁表面を仕上げます。各工程の間は、2~3日くらいの乾燥期間が必要なので完成するまでは時間がかかります。


⚫左官材料

漆喰

左官の素材の中でも代表的な左官材料が漆喰です。

漆喰は消石灰を主とし、水、すさ、糊を混ぜ合わせて作った材料です。日本では耐火性があることから昔から城、蔵の壁に幅広く用いられてきました。

消石灰は強アルカリ性で殺菌の雑菌、分解に効果があり、カビ、ダニなどの抑制や消臭効果があります。 


珪藻土

珪藻土は珪藻が乾燥し、それが堆積してできた土のことです。

使用する時は珪藻土に糊を加えることで固めることができます。

漆喰と同じように耐火性があり、自然素材なので環境にも人にも優しくアレルギー症状などを心配する方々が壁素材として利用することが増えています。また、室内の湿度調整をする機能も持っていることから人気のある材料の1つです。

このように左官には様々な材料があるので用途に合わせて使い分けることが大切です。


⚫塗装工事

塗装工事はペンキなどの塗料を塗ったり、吹き付ける工事です。

ただ色をつけるための工事だと勘違いされやすいですが、塗装工事により住宅の壁を紫外線や雨風、温度変化、錆び、傷などから守る大切な役割があります。

作業工程としては、左官工事と同様、下地処理の後、下塗り、上塗りをし仕上げます。短期間で仕上げることができるのが特徴です。


⚫塗装の種類

塗装にはローラー工法と吹き付け工法の二種類があります。

ローラー工法はローラーを使い手塗りで作業するので、騒音が出にくく無駄なく塗装できることがメリットです。

ローラーを使った塗装は手軽にできるので、ローラー塗装のキットが販売されていたりと、DIYで人気の塗装方法です。


吹き付け工法はスプレーガンで塗料を吹き付けて塗装します。広い面積を短時間で塗ることができるので短期間で工事を終えることが可能です。ローラー工法とは真逆で機械を使用するため騒音が出ますし、耐久性もローラー工法に比べると劣ってしまうことがデメリットとして挙げられます。


⚫左官工事のメリット

左官工事で使う自然素材は左官材料のところにあるように、吸放湿性、消臭効果などの色々な効果があることが大きなメリットです。

さらには厚く塗り重ねることで保温・断熱効果も期待できますし、耐火性が高く、仮に燃えた場合も有毒なガスを発生させません。自然素材のため有害物質も含んでおらずシックハウス症候群(建材等から発生する化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康被害)の予防にもなります。

また、左官工事は職人が手作業で塗っていくため仕上がりが全く同じになることがないという点もメリットの一つです。世界で一つの家ができるということでもあります!魅力的ですよね!!



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